ウィルス騒動を観る
2020-02-23


 ぼくは医者でも感染予防の専門家でもないのだけれど、そんな素人が見ていても首をかしげることがいくつかある。新種ウィルスということで当初はわかっていなかったことも多かっただろうが、時間の経過とともにわかってきたこともあるはずだ。それでも首をかしげる状況に変わりはない。専門家ではないので詳細な知識は持ちえないが、次の2点を前提として考えてみよう。(もし事実と異なる点があったならご指摘を賜りたい。)
・今回のウィルスは、潜伏期間にも感染力を持つ
・採取したサンプル内にウイルスの存在を確認することで「陽性」と判定される

 まず、「陰性」は「非感染」を意味しない、ということに注意を払うべきだ。医者や検査機関が陰性という言葉を使っているのかどうか知らないが、仮に陰性という言葉を使っているとしても、それは「陽性ではない」、すなわち「ウィルスの存在は確認されなかった」ということだ。
 しかし存在が確認されなかったといっても、それはサンプル中だけの話しである。感染直後でウイルス数が少なかったりして、たまたまサンプルにはなかったが別の場所には存在している場合(偽陰性ということにする)には、陽性ではないと判定されるはずだ。つまり検査でわかることは確実な感染だけであって、(本来は感染している)偽陰性と非感染とは区別できない。検査をすることで感染しているかいないかがわかるという勘違いが世間に横行しているのは大きな問題だろう。政府関係者も(マスコミで解説している)専門家も、まずこれを周知すべきだと思う。

 すでに三次感染の段階に入っていることは明らかだ。すると偽陰性の人は、まさか自分が感染しているとも知らずに日常行動していることになる。こうして書いているぼくだって、何の症状もないけれど、実は感染しているのかもしれない。今のところ世間の関心は「いかに自分が感染しないか」に向けられているけれど、「(自分が感染しているかもしれない前提で)いかに他人を感染させないか」という配慮も必要なのだろう。



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